稼働確認後クライアントを使用するまでのあれこれです。
Subsonicのようなサーバを使用したことがない向けに、配備やクライアントに関わる情報を記載します。
すでにサーバを運用している方にはさほど重要ではありません。
どこにインストールするか
配備方法は従来のSubsonicとほぼ同じです。TomcatのようなWebコンテナに配備可能であり、組み込みコンテナによる単体起動も可能です。色々な構成が考えられますが、インストール場所は大きく分けると宅内と宅外に分けられます。
- 宅内にJpsonicを設置する例
- Javaが稼働可能なNASにインストールし音楽用NASとして使えるようにする
- LinuxやWindowsサーバを構築しJpsonicをインストールして使う(またはNASと連携)
- Raspberry Pi + NAS で小型なファイルサーバを構築しJpsonicをインストール
- 宅外にJpsonicを設置する例
- レンタルVPS環境にJpsonicをインストール
何が良いかというというのは、完全にユーザ都合になると思います。宅内外どちらの構成でも外部のネットワークに公開が可能なので、決め手はメンテや予算かなと思います。
あまり一般的ではありませんが、Windows単体にインストールして電源を入れているときだけ使うという使い方もできます。いずれネットワーク化するけどとりあえず緩やかに始めたいという場合、このような入り方もアリです。ネットワークミュージック黎明期だったころの初期Subsonicは、ローカルな使われ方も多かったかもしれません。
どのアプリを使うか
Jpsonicが無事にインストールできブラウザから動作確認ができたら、スマホアプリからも利用できます。スマホアプリからJpsonicを利用するには、Subsonic APIに対応したSubsonicアプリかDLNA/UPnPアプリを利用します。
Subsonicアプリを使用する
Subsonic APIという仕様に従ったアプリを使用する必要がありますが、このAPIはオープンソースの世界では比較的有名です。
- Androidの場合Subsonic Music StreamerやDSub等を利用
- iPhoneの場合iSubを利用
これらはSubsonicユーザなら誰でも知っているような代表的アプリです。他にもいろいろあります。
これらのアプリはサブスクが生まれる前、低速回線が主流だった時代から存在するため、明示的なダウンロード機能を持っているのが普通です。いわゆるオフライン再生機能で、パケットや電力を節約する使い方ができるようになっています。
DLNA/UPnPアプリを使用する
主に宅内NASの場合に限定されますが、アプリの選択肢はより多くなります。またDLNA/UPnPアプリを経由して様々なオーディオ機器との連携が可能であることも特徴です。
- 設定方法については設定画面 : UPnPという記事に記載があります
- 代表的なアプリの動作検証や利用例についてはUPnPアプリを選ぶという記事に記載があります
SubsonicアプリとDLNA(UPnP)アプリの違い
大きく使い勝手に影響しそうな点を挙げます。
Subsonicアプリ | DLNA(UPnP)アプリ | |
---|---|---|
アカウント管理 | あり | なし。全ユーザが同じものを見る。 ただし公開するミュージックフォルダは設定が可能 |
登録機能 | プレイリスト、お気に入り、再生位置などの保存ができるものが多い | なし。プレイリストは利用可能だが読み取り専用。 編集と公開設定はWeb画面で行う、という使い分け |
ギャップレス再生 | 対応していないものが多い | 対応しているものが多い |
表示項目 | アプリの仕様に依存 | 任意選択可能。アプリでどのように表示するかをユーザがカスタマイズが可能 |
検索方式 | Web画面での検索と全く同じ | 検索内容はクライアントの検索仕様に従うためアプリによって異なる |
音声入力を利用した検索 | Music Streamerのような対応アプリであれば可能 | 以前BubbleUPnPがサポートしていたが除去された |
Google アシスタント | かなり条件は厳しいがMusic Streamerは連携可能 | 現在使用可能なアプリは確認されていない |
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